言葉は肉となって、わたしたちの間に宿られた

カトリック平塚教会報 第110号 2017年 12月 24日発行

平塚教会主任司祭 トーマス・テハン

今年、「The SHACK」という小説を原作とした映画(邦題「アメイジング・ ジャーニー 神の小屋より」)が公開されました。5年前、その小説を贈っていただき、興味深く読んだものでした。その日本語訳(邦題『神の小屋』)があると聞いて嬉しく感じました。本を読んだという人も何人か知っていましたので、その内容について語り合うこともできました。今年の5月の終わりか6月頃、大磯教会の木曜日の分かち合いの会で、その小説が話題になりました。その本が映画化され9月に映画館で上映されるという案内が、教会に置かれていました。

私はその本を、アイルランドに持ち帰ることにしました。アイルランドに着き、ダブリンのベリタス書店に立ち寄り、書棚にあったその小説を手に取ってみたところ、映画のシーンの写真が何枚か掲載されていたので驚きました。一冊購入し、それを姉に贈りました。あらためて本を読み返してみると、最初に読んだ時には、先を読みたいという思いから読み飛ばしていた箇所が沢山あることに気づきました。

日本にもどり、今度は、「The SHACK Revisited」 という本を読み直してみました。残念ながら和訳はまだありませんが、この本には、「The SHACK」の神学上の検証とともに、その著者のバックグラウンドについて書いてありました。映画を見る前にこれら2冊の本を読み直すことができて、うれしく思いました。
映画は上々の出来でした。ストーリーは原作と同じです。主人公のマッケンジーと神との対話を盛り込むように、最大限の工夫がこらされていました。役者の演技もすばらしく、風景はみごとな美しさでした。映画は、善と悪、喪失と苦痛、許しと癒し、弱さと和解、愛と憤り等々、日常に起きる問題を取り上げ、私たちが気づこうと気づくまいと、神はいつもそこにおられるということを私たちに伝えています。神は愛と慈しみをもって、私たちのありのままの姿を喜んでくださいます。

タイトルにも書いたとおり、「言葉は肉となって、わたしたちの間に宿られた」のです。神はご自身の役割を果たされています。私たち自身の日常や、周囲の人々の日常の中で、その現実を受け入れられるかどうかは、私たち次第です。映画の中で、主人公マッケンジーがしたように、私たちが神の愛を受け入れ私たち自身や家族を変えること、それこそがクリスマスの贈り物です。

もし、この映画や小説が皆さんに挑戦してくるようなことがあっても、決して驚かないでください。おそらく、これらは皆さんに挑戦してくるでしょう。映画の中で三位一体の業を表現するのは大変なことです。聖霊について物語ることは多くの人々にとって困難なことですが、この映画は皆さんの助けとなるでしょう。また、皆さんは神の超越性と内在性をどのように受け取っているでしょうか。そのことでも皆さんはきっと驚かれると思います。
クリスマスの祝福が皆さんの上にありますように。


 
原題 THE SHACK
原作 ウィリアム・ポール・ヤング / 神の小屋
監督 スチュアート・ヘイゼルダイン
音楽 アーロン・ジグマン
アメリカ / 2017年 / 132分
 
公式サイト
あらすじ