カトリック平塚教会報 第96号 2013年 3月 31日発行
新教皇がフランシスコと名乗られた理由を、教皇ご自身の談話から引用させていただきます。
ローマ司教がなぜフランシスコと名乗ることを望んだのか分からないかたもおられるかもしれません。フランシスコ・ザビエル、フランシスコ・サレジオ、あるいはアッシジのフランチェスコのことを考えられるかたもいるかもしれません。皆様にお話ししたいことがあります。教皇選挙の際、わたしの隣にはサンパウロ名誉大司教で、教皇庁聖職者省名誉長官のクラウディオ・フンメス枢機卿がおられました。彼は本当に親友です。すこし危険な状態になってきたとき、彼はわたしを励ましてくれました。得票数が3分の2になると、恒例の拍手が起こりました。教皇が選出されたからです。フンメス枢機卿はわたしを抱擁しながら、こういいました。「貧しい人々のことを忘れないでください」。貧しい人々。貧しい人々。このことばがわたしの中に入ってきました。その後すぐに、貧しい人々との関連で、わたしはアッシジのフランチェスコのことを考えました。それからわたしは、投票数の計算が続き、すべて終わるまで、戦争のことを考えました。フランチェスコは平和の人です。こうしてアッシジのフランチェスコという名前がわたしの心に入ってきました。フランチェスコはわたしにとって貧しさの人、平和の人です。被造物を愛し、守った人です。現代においても、わたしたちは被造物とあまりよくない関係をもっているのではないでしょうか。フランチェスコという人、この貧しい人は、この平和の精神もわたしたちに与えてくれます。・・・・どれほどわたしは貧しい教会を、貧しい人のための教会を望んだことでしょうか。
カトリック中央協議会訳