平塚教会フィリピンコミュニティグループ
国民の約8割がキリスト教徒のフィリピンでは、クリスマスは1年中で一番大切な祝日であると同時に、誰もが楽しみにして待っているお祭です。毎年9月に入ると、街の通りもお店も家々もクリスマス一色になります。どの家も“パロル”と呼ばれるランタンやクリスマスツリーを飾り、心をこめて贈り物を用意します。
“パロル”は、竹と和紙(フィリピンでも“日本紙”と言う)で作った五つ星の形のランタンで、フィリピンのクリスマスのシンボルとして、キリスト教徒に嬰児イエスの許に急ぐ3人の王様を導くベトレヘムの星を連想させます。
“パンガガロリング”(クリスマスキャロル)もクリスマスの伝統行事の一つです。子ども達が小さなグループを作って近所の家から家へとキャロルを歌って廻ります。みんなでアルミニウムの壜のキャップに針金を通して作ったタンバリンのような楽器を使って、クリスマスキャロルやフィリピンの伝統的な歌を歌い、その家の主人が小さなコインを渡してくれるのを待ちます。それから子ども達は「有難う、有難う、ご親切に有難う」とお礼の歌を歌って、また次の家に移ります。
もう一つの伝統行事として、クリマスの当日に子ども達が洗礼の代父母や家族の年長者を訪問する慣習があります。子ども達は代父母やお年寄りの手を取って自分の額に当てて尊敬と愛情を表すのです。そして子ども達はお返しの意味の祝福と贈り物やお金を頂いたりします。