連載企画 神奈川第6地区教会めぐり 4
カトリック真鶴教会
第6地区教会訪問最終回は、平塚からいちばん遠い真鶴教会を訪ねました。JR真鶴駅前からバスで3つ目の消防署前で下車、右側の坂道を登りきると紺青の海を右手に望む教会の正面玄関です。日曜日の朝、隔週の主日のミサに12人の信徒が出席されていました。聖堂は手入れの行き届いた木の床に真夏の太陽が壁際の障子を通してやわらかく射して、すっきりした祭壇とマリア像の前には信徒の方の庭から摘まれた大輪の白百合が活けられて下界とは別天地の静かさです。
真鶴教会は、湘南地区担当のコロンバン会が1950年頃から東海道線沿いに設立して行った教会の中で最西端に位置する小さな教会です(真鶴は温暖な気候で温泉地も近く、東京から丁度よい距離で週末や休暇用の別荘も少しずつ増えていたと、コロンバン会の50周年誌にあります)。真鶴教会の初代司祭はライス師で1955年に司祭館の一部屋に10脚ほどのベンチを置いて聖堂としてスタートしました。現在の聖堂は1969年12月5日、主任司祭ブラドレー師の代に建てられて献堂式が行われました。
真鶴教会の守護聖人は「海の星の聖母」です。その由来は、中世の修道士が聖母マリアをラテン語で「Maris Stella (海の星)」と呼び、航路を導く星のような存在である聖母を天国への導き手として慕っていたことにあるそうです(日本でも真鶴のほかに海沿いの幾つかの教会、幼稚園、学校が守護聖人としています)。
真鶴教会の在籍信徒は51名(30所帯)で、約2割の方々が教会の灯を守って活動しておられます。主日のミサは隔週の日曜にありますが、第5週日曜には「祈る会の集まり」でその日の福音とカトリック新聞に掲載される福音のコラムを読んで祈ることにしています。さらに、祈りと共に実践を目指して、土曜日は「実る会の集まり」で教会内の清掃、畑の世話、除草などを行い、岡村神父様の月一度の聖書を読む会も始ったところです。