特集 平塚教会のクリスマス
クリスマスおめでとうございます。平塚カトリック教会へ、ようこそいらっしゃいました。この特集では、平塚教会に初めていらした方に向けて、クリスマスの意味、フィリピンやアイルランドのクリスマスについてご紹介します。
クリスマスって何を祝うの ?
イエスの誕生の様子は、新約聖書の「ルカによる福音書」と「マタイによる福音書」に書かれています。「ルカによる福音書」には次のように記されています。
イエスの母であるマリアとその夫ヨセフは、住民登録をするためにベツレヘムに旅して、そこでイエスが生まれました。旅先で宿がなかったため、イエスは生まれるとすぐに、飼い葉桶に寝かされました。その地方で野宿しながら羊の番をしていた羊飼いたちは、天使たちから、「今日、ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった」という知らせを受けます。羊飼いたちが急いで行ってみると、天使が告げた通り、飼い葉桶に寝かされた乳飲み子を探し当てました。
「クリスマス」とは、「キリストのミサ」という意味の英語です。ですから、12月24日の夜(クリスマス・イブ)にも、25日にも、教会では「ミサ」を中心にクリスマスをお祝いします。
「ミサ」とは、キリストが十字架上の死に向かう前の晩に、弟子たちと共にした「最後の晩餐」を記念するものです。弟子たちは、キリストが十字架上の死から復活した日曜日を「主の日」と呼んで、この記念を行っていました。カトリック教会では、それを現代の「ミサ」の形にして2千年間継承してきました。「ミサ」とは、集まった人たちが、イエス・キリストに心を合わせて共に祈る場ですので、初めて教会に来られた方も、どうぞご一緒にお祈り下さい。
フィリピンのクリスマス
平塚教会フィリピンコミュニティグループ
国民の約8割がキリスト教徒のフィリピンでは、クリスマスは1年中で一番大切な祝日であると同時に、誰もが楽しみにして待っているお祭です。毎年9月に入ると、街の通りもお店も家々もクリスマス一色になります。どの家も“パロル”と呼ばれるランタンやクリスマスツリーを飾り、心をこめて贈り物を用意します。
“パロル”は、竹と和紙(フィリピンでも“日本紙”と言う)で作った五つ星の形のランタンで、フィリピンのクリスマスのシンボルとして、キリスト教徒に嬰児イエスの許に急ぐ3人の王様を導くベトレヘムの星を連想させます。
“パンガガロリング”(クリスマスキャロル)もクリスマスの伝統行事の一つです。子ども達が小さなグループを作って近所の家から家へとキャロルを歌って廻ります。みんなでアルミニウムの壜のキャップに針金を通して作ったタンバリンのような楽器を使って、クリスマスキャロルやフィリピンの伝統的な歌を歌い、その家の主人が小さなコインを渡してくれるのを待ちます。それから子ども達は「有難う、有難う、ご親切に有難う」とお礼の歌を歌って、また次の家に移ります。
もう一つの伝統行事として、クリマスの当日に子ども達が洗礼の代父母や家族の年長者を訪問する慣習があります。子ども達は代父母やお年寄りの手を取って自分の額に当てて尊敬と愛情を表すのです。そして子ども達はお返しの意味の祝福と贈り物やお金を頂いたりします。