連載企画 神奈川第6地区教会めぐり 4
カトリック大磯教会
今回はお隣の大磯教会を訪ねました。JR大磯駅を海側に出て徒歩15分。広い門を入ると正面に松の木々に囲まれて瓦屋根に十字架を掲げた日本家屋の聖堂、その左前に聖母像、左奥に1924年イギリスの建築家により建てられた洋風家屋の信徒館、手前にテニスコートがあります。
信徒館のお部屋で、聖書研究を終えて迎えて下さった方々に大磯教会の昔と今を聞かせて頂きました。
大磯教会の歴史は1950年にさかのぼります。聖コロンバン会のフリール、キルケニー両司祭が東小磯(山手地区)に建つ西洋館を購入、畳の部屋に祭壇を置いて、近くの女性信者数人の応援が加わった共同体としてスタートしました。
1953年に主任司祭グリーン師が長崎教区から赴任されて、松林のなかに広がる1600坪の別荘地を建物ごと購入、別荘内の2部屋を聖堂として大磯教会は再スタートしました。
その際に、当時長崎教区の山口司教様から新しい大磯教会の守護聖人にと薦められたのが「キリスト信者発見の聖母」だったそうです。この逸話は遠藤周作著「女の一生」の中で心に残る場面です。
やがて1960年に建立された聖堂は、そっと扉を開けて入ってみると思ったよりも広々と明るく、木の床も、木製の祈祷台も落着いた祈りの場所でした。
大磯教会の信徒の皆様は、司祭が複数の教会を兼任されるようになって常駐される見込みも少ない現状を積極的に受け入れて、200名(実動100名)の全員参加で教会運営をされながら、文字通り開かれた教会を目指しておられます。レトロな信徒会館は各種の活動の場に、広い松林は夏休みのキャンプに他教会にも利用されています。そして、今年10月の創立60周年祝賀に向けての準備も進んでいます。
平塚大磯両カトリック教会の距離は思ったより近くて、自動車では10分程で行き来ができ、テハン神父様は自転車でも行き来されるそうです。