教会の多様性
3月18日、信徒集会における教会委員長のご挨拶から。
私が委員長を拝命してから、早3年が過ぎました。3年間の中には、テハン神父様の金祝、岡野神父様の叙階式もありましたし、今年は6地区合同の堅信式など、毎年行事が目白押しです。また、コロンバンホール・談話室の建替え等々、目の前の課題を何とかこなしていくことで精一杯な感もあります。そのようななか、ただ目先の問題の解決だけでなく、忘れてならないのが、じわじわと進む教会信徒の高齢化と少子化です。
ところで「ダイバーシティ」という言葉、ご存知でしょうか? 一度はお耳にしたことがあるかと思います。日本語に訳すと「多様性」、「様々なありかた」とでもいうのでしょうか。
‥‥男性と女性、国籍、年齢、職業、趣味、既婚・独身、宗教等々‥‥ありかたの違い。
教会での多様性について考えてみてください。なんと教会は、多様性にあふれた世界ではないでしょうか。様々な世代、職業の方が集まり、加えてフィリピン、南米コミュニティを含め、いろいろな国の方とも触れあう機会があります。とても一般的な社会では経験できないすばらしい環境だと思いませんか。
キリストによってひとつに結ばれた私たちだからこそ、可能になった環境かもしれません。
前述の日本人信徒が抱える高齢化、少子化問題について、そして次世代の教会のあり方について、少しずつ考える時期にきていると、私は感じています。その解決のカギが「多様性」であり、私たちに求められていることは、異なる考え方、文化、国籍にとらわれず受け入れること、「多様性」の受け入れではないかと考えます。
自分の価値観で、考え方が異なる相手に対して、「相手が間違っている」、「自分が正しい」、「こちらの考えに従って」‥‥と、どうしても否定してしまう時がありますが、「自分と異なる意見を持っているんだ」、「何が違うんだろう?」、「へえ~そうなんだ」‥‥と共感できたら、一体になることができたら、すばらしいと思います。
共に在ることの恵みを実感できるようにするために、異なる考え方、文化を持つ者同士が、たがいの違いを認め合い助け合って、次の世代の教会へつなげていければと思います。
「感じ方の違い、表し方の違いは、神さまが一人ひとりを愛しているしるし(中略)
神さまの温もりでみんながひとつに結ばれるよう、心の扉いっぱい広げ輝くしるしになろう」(「神さまのぬくもりのしるし」より)
子どもミサの曲ですが、私の好きな歌です。