今年おすすめの キリスト教の本
『「関わる」ということ ―聖書の眼差し― 』宮本久雄著(教友社)
イエスはどのように人と関わったか、聖書を通してその眼差しに深く入れて頂きたい。
福音の本質をわかりやすく解き明かす7日間の聖書講話。

『回勅 主はわたしたちを愛された』教皇フランシスコ著(カトリック中央協議会)
キリストの望みは、ご自分のみ心からわき出る聖霊によって促され、「キリストとともに、キリストのうちに」御父のもとへと歩んでいくこと。

『シノドス流の教会―交わり、参加、宣教《シノドス最終文書》』(カトリック中央協議会)
救いは皆で一緒に生きるもの、ともに証しするもの。関わりを通して。

ISBN/978-4-87750-256-0
帰天までの日々
今年10月23日、ヨゼフ Mさんが帰天されました。享年87歳でした。M・・さんが帰天されるまで、どんなご様子だったかを、M・・さんと親しかったN・・さんにうかがいました。
最期の時は、横浜に住んでいる弟さんの家を訪ねて、一緒にお昼を食べ、駅まで歩いて帰る途中で亡くなられました。弟さんが「駅まで送るよ」と言って、ふたりで歩いていた時に、突然倒れたということです。弟さんが、すぐに救急車を呼びましたが、駆けつけた救急隊員は、「もう心肺停止ですね」と言ったそうです。そのあと病院へ搬送したけれど、助からなかったということです。
思い起こせば4年くらい前のコロナウイルスが流行しているころ、夕方、M・・さんからうちに電話がかかってきて、「具合が悪いので、近くのクリニックまでクルマに乗せていってくれないか」と言われたことがありました。クリニックに行ったら、心臓がだいぶ悪いということで、次の日、共済病院に入院しました。
1カ月ぐらい入院していたのですが、「こんなところで寝かされていたら、殺されちまう」と言って、勝手にタクシーで退院してきちゃったことがありました。それからは、共済病院から近くのクリニックにカルテを送ってもらって、薬をもらっていたようです。
2年ぐらい前には、自宅の2階に上がる時に、階段から後ろ向きに落っこちるということもありました。その時も、医者に行ったのかと聞くと、「肋骨なんか折れたって、ほっとけば治るんだ」と言っていました。
去年の墓地ミサの時も、転んで墓石の十字架に胸をぶつけたり、今年の春ごろにも、バス停に歩いて行く途中でふらっとしてガードレールに頭をぶつけたり、少しずつ足腰が弱くなっていたのだと思います。
M・・さんが平塚に転居してきたのは、今から53、4年前です。大船にあった医薬品を作る会社の工場が、平塚に移転してきたのに合わせてでした。M・・さんはそこで、機械のメンテナンスのような仕事をしていました。平塚教会では、最初は典礼部、それから管理・営繕部で奉仕していました。壮年会や墓地委員会にも、長く携わっていました。
とにかく手先の器用な人で、なんでも作ってしまうし、なんでも直してしまう。少し前までバザーの時に必ず登場した、赤と黄色と緑の折りたたみ式の屋台があったでしょ。あれもM・・さんが、当時の主任司祭のヘイデン神父様とふたりで作ったものです。
今のお御堂を建てる時に、前の建物を壊した後のガラクタが、山のように積まれていたことがあったでしょ。その時もM・・さんからしょっちゅう電話がかかってきて、「N・・さん、暇だったら行こうよ」と誘われて、1カ月ぐらいかけてガラクタをすべて片付けてしまったことがありました。教会の敷地に常駐していた建設会社の現場監督がそれを見ていて、「そんなに熱心に働くなら、うちの会社に来ないか」と、スカウトされたこともありました。
そうやって何かやるときは、大勢でやるのは好きじゃなかったようです。人知れず働いて、「ちゃんとやっていれば、ちゃんと上に貯金ができているんだよ」というのが口癖でした。一方で、新しく洗礼を受けた人などにはよく声をかけて、神父だった弟さんが編集長をやっていた雑誌「聖母の騎士」をプレゼントしたり、宗教的な本を紹介したりしていました。
とにかく教会に対して熱心な人で、熱心すぎてひんしゅくを買ったこともあったかも知れないけれど、教会にとっていないと困る存在だったと思います。








