2005 献堂式

カトリック平塚教会 献堂式

平塚教会 献堂にあたって

カトリック横浜司教区長
司教ラファエル 梅村昌弘

平塚教会の方々の献身的なご努力により新たになった聖堂の献堂式を迎えることができました。教会は聖書のなかで「エクレジア」と言われますが、それは神さまによって呼び集められた者の集い、つまり信仰者の共同体を意味するものであって、本来、建物そのものを指し示す言葉ではありません。聖パウロが言うように実はわたしたち自身が「聖なる神殿」に他ならないからです。「入魂」という言葉がありますが、その意味で、新しい教会堂に聖なるいぶきを吹き入れるのは平塚教会の皆様方ご自身です。「新しいぶどう酒には新しい皮袋を」というイエズスさまの言葉になぞらえて言うならば、「新しい皮袋」には「古いぶどう酒」ではなく「新しいぶどう酒」が必要とされているということではないでしょうか。献堂という節目のときに司牧書簡「横浜教区における改革の基本方針」のなかで第一に掲げた「意識改革の優先」について今一度ふり返っていただければと思います。

2003年10月に祝われた小教区設立50周年の折、平塚教会では地域社会での自らの使命を再確認し、新たな歩みを始められました。その新しい働きが新しい建物をとおして豊かな実りを結びますようにと願い、使徒的祝福をお送りいたします。

2005年3月27日 復活の主日に

夢 よろこびと感謝

平塚カトリック教会 主任司祭
パトリック・ブランチフィールド

どこの教会も新築にいたる道が長い、そして奥のほうにいろいろと物語りが隠れることもあります。平塚教会もその例外ではありません。30年前、新しい聖堂の夢をいだいて、信徒が貯金を始めました。もう私達はほとんどがその時のかれらの名前も知りません。十年以上前 私が就任した頃、新築がよく話題になりましたが「時」はまだ来ていなかったらしい。21世紀に入って、二・・さんが教会委員長になってから夢が少しずつ形を取りはじめました。やがて、共同体のコンセンサスが得られ 二・・さんの指導とカリスマによって新しい聖堂を建てることに決まりました。私たちは二・・さんのために神様に感謝しなければなりません。

古・・さんと細・・さんが委員長、副委員長となって新建設委員会が発足されました。当時新しく出来た教区の建設委員会の下に仕事にかかりました。教区のカンペンハウド神父様と佐・・さん、それに近隣の教会の代表者を含めて拡大した委員会も定期的にひらかれました。前例のない形ですすみました。設計は高垣建次郎さんに頼んで、竹中工務店と契約を結び、とうとう着工の日が来ました。平塚教会が建設にあたり、目を上げてこの地区の八つの教会も考慮に入れるようにとの教区のすすめは大いに影響しました。事実、隣人なるこれらの共同体の祈りと献金を いただいて、私たちは大変助かりました。今後に地区の教会とまじわりながら、大きく共同体として成長するように祈ります。多国籍の信徒の力も大きい。フィリピンと南米の兄弟姉妹は「平塚と言う信仰共同体」の一つの大きな柱となり、なくてはならない存在となっています。

これらの出来事の間中、共同体の皆がよく祈ってきました。建物のみでなく、私たち自身も改められるように。実は、そのようになりつつあると思います。新しい聖堂への引越しの日はその現れの一つかもしれません。大勢の方々、老若男女は気持ちよく交わりながら働きました。意味深い日だったと思います。目に見える形に 神様は共同体の中で働いておられます。50年以上前に初めて、福音の種がこの土地 に時かれたときから以来、この新しい聖堂は私たちの信仰の大きな証しです。この信仰は犠牲しても守るべきで、私たちの子供にこの信仰を伝え、彼らも信仰によって救われるように。

タイムレスな建築をめざして

株式会社 高垣建築総合計画
代表取締役 高垣建次郎

新しい教会の建物の竣工を心からお喜び申し上げますとともに、この素晴らしいプロジェクトに参加させていただいたことを、設計チームを代表して-心より御礼申し上げます。
この平塚の地に初めて訪れましたのは、今から丁度2年前の3月のうららかな日和の日でした。松林に囲まれて静かにたたずむ旧聖堂に、教会の原点を見る思いがしそこにしばし立ち止まり、その姿を仰ぎながら、そのまわりに漂うさわやかな雰囲気を何とか再現出来ないかと思い巡らしていました。

大きくなるボリュームをどのように和らげるか、開かれた教会らしい姿をどう具現化するか、周囲を歩き回りながら、いつしか2段構えの深い庇と切妻屋根のシンプルな形態のイメージが沸き上がってきました。これほど速やかに具体的な形を思い描くことが出来たのは、いまだかつてない体験で、そこに何か不思議な啓示を感じました。
御聖堂の内部空間も、皆様方の篤い思いを建設委員会や信徒集会で伺う中で、ごく自然の流れの中でまとまってきました。何よりも「交わりとしての教会」の場に 相応しい、明るく、さわやかな、温もりを感じることの出来る空間を創り上げるために、床や壁や天井に木を使い、トップライトや高窓を採用し、ふんだんに自然の光と風を招き入れました。

私ども設計チームは常日頃から、機能的に、また構造的に、そして審美的にも、いつまでも長持ちする「タイムレスな建築」をめざしておりますが、厳しい予算の中で施工を請け負っていただいた竹中工務店のメンバーの協力を得て、その目標に 近づけたのではないかと思っております。
この御聖堂も何百年とその仔まいが保たれることを期待しています。その為にも 信徒の皆様によるたゆまぬ愛情で、この建物を守り、末永く育て続けていただく事をお願いする次第であります。